コラム

抵当権について

 

こんにちは。三和住販株式会社です。
今回は抵当権について書いていきます。こちらについても普段の生活では中々聞きなれない言葉だと思いますし、我々から抵当権の設定と呼ばれる行為をすることは中々ないと思います。
ですが、自身が不動産を取得する際にはとても重要な意味合いがある内容となっておりますのでご一読頂けますと幸いです。


抵当権について


抵当権とは、住宅ローンを借りる際に購入する土地と建物にローンを借りる金融機関にて設定する権利のことです。言い方を変えるとしたら「担保」となります。
抵当権を設定する理由としては、住宅ローンを借りている人が何らかの事由で返済が出来なくなってしまった場合には、住宅ローン返済額の代わりとして抵当権を設定していた物件を競売物件として売りに出します。この売却額を抵当権者は返済残高の一部として充当する事となります。
1度の滞納で抵当権を行使されてしまい直ぐに競売物件になってしまう事はないと思いますが、滞納が続いてしまったり常習となってしまった場合などは当該物件を競売物件として売りに出されてしまうかもしれません。
抵当権設定については、基本的に所有権の移転登記と同様で司法書士が代行して登記する事となります。その際に、登録免許税と司法書士への報酬が必要になります。登録免許税の標準税額としては住宅ローンの借入額に0.4%を掛けた額となりますが、住宅の床面積が50㎡以上だと0.1%へ減税される事となります。


抵当権と相続


相続をする物件に対し、抵当権が設定されていた場合はその物件を取得する相続人が抵当権も合わせて取得する事となります。
こちらについても相続人が支払いの義務を怠った際には、抵当権を設定している物件は競売物件として売りに出されてしまいます。
一般的に住宅ローンを組んでいる場合は団体信用生命保険を組んでいると思いますので、所有権を取得している方が亡くなってしまった場合には住宅ローンはそちらから支払われる事が多いです。
ですが、ペアローンや連帯債務等で住宅ローンを組んでおり所有権が半分ずつになっている場合等については半分の抵当権については残っている場合もありますので注意が必要です。


抵当権抹消


住宅ローンを完済した場合は、土地と建物に設定している抵当権を抹消する必要があります。抵当権を抹消しないと売買や相続を行う場合に支障が出る可能性があります。
抵当権の抹消については住宅ローンを完済した後に金融機関から抵当権抹消に必要な書類が届きます。こちらの手続きについては自身で法務局へ向かい行う事も可能ですし、司法書士に依頼をする事出来ます。
抹消の費用としては土地、建物共に1,000円ずつくらいです。それに司法書士の報酬が1万円くらい掛かるようになります。


抵当権の順位について


抵当権は1つの物件に対して複数設定する事が可能です。これは、土地の購入費用や建築費用以外にお金を借りた場合に担保となるモノが不動産しかない場合にこのような状況になります。
抵当権の順位については、登記した順番で順位が決まります。要するに早い者勝ちです。
例えば不動産を購入したAさんが金融機関のBで住宅ローンを3,000万円借入を行いBが抵当権設定登記をし、その後に別の金融機関Cから2,000万円借入しCが抵当権設定登記を行うと本物件の順位としてはBが一番抵当権者となり、Cが二番抵当権者となります。
また、BとCから借入を行う前に金融機関Dから2,000万借入ておりDが抵当権設定登記を忘れてしまった場合は、Dは先にお金を貸していたにも関わらずB、Cよりも順位が低くなってしまいます。

上記の例を参照するとAさんが不動産取得後に支払いをする事が出来なくなり、競売に掛けられた物件をEさんが落札すると所有権はEさんへ移ります。売却時の販売金額については抵当権者へ分配される事となります。
売買金額が6,000万円だった場合、一番抵当権者であるBさんには3,000万円が支払われます。二番抵当権者であるCさんには2,000万円の支払いが行われる事となりますが、抵当権の設定をしていなかったDさんへは分配されることはありません。

次に、AさんがBさんが一番抵当権者として3,000万円の抵当権を設定しており、Cさんが第二抵当権者として1,000万円の抵当権を設定、Dさんが第三抵当権者として1,000万円の抵当権を設定している場合で売買代金が3,000万円にしかならなかった時はどのように分配されるでしょうか。
この場合は一番抵当権者であるBさんに対して3,000万円全額が支払われる事となります。そのため、二番抵当権者と三番抵当権者にはお金が支払われることはありません。
このように抵当権の順位設定というのはとても重要な事項になってきます。


最後に


抵当権については、不動産の取得者は基本的に抵当権設定をされる側となります。ですので、万が一支払いが滞る場合には取得した不動産は競売物件となってしまう可能性もあります。
物件を買うときからこのような事を考えていては中々買えなくなってしまうかもしれません。ですが、資金計画をしっかり建てておく事によってリスクを軽減する事もできます。
物件購入時は改めて資金計画を行うようにしましょう。

2020.06.12